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    1回のみ服用の抗インフルエンザウイルス薬ゾフルーザが2018年5月発売見込み。ノイラミニダーゼ阻害薬との作用機序の違いを比較する

    今年はインフルエンザが爆発的流行を遂げている模様。
    ワクチンを接種していたとしても
    感染を完全に免れられるものでもない。

    そんな中、1回飲むだけの新たなインフルエンザ治療薬
    ゾフルーザが5月にも発売される見通しになった。
    ウイルスの増殖を直接抑える、これまでになかったタイプ。
    塩野義製薬が開発した。従来の薬にウイルスが耐性を持ち、
    効きにくくなった人にも効果が期待される。

    気になる作用機序だが
    キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害剤というようだ。
    cap- dependent endonucleaseはインフルエンザウイルス特有の酵素であり
    それを阻害することでウイルスの転写反応を抑え
    増殖できなくする働きがある。

    タミフルやイナビルといった既存の治療薬はノイラミニダーゼという酵素を阻害するものだった。
    ノイラミニダーゼはインフルエンザウイルス表面に存在するスパイクのようなもので
    ノイラミニダーゼの活性により、呼吸器官の粘膜中のウイルス粒子の運動性、
    また感染細胞で新しく生成したウイルスの溶出が促進され、
    ウイルスが感染細胞にたどり着きやすく、増殖しやすくなる。

    つまりこれまでの薬はウイルスが寄生細胞にたどり着きにくくするものだったが
    ゾフルーザはウイルス増殖自体を抑え込むものとなっている。

    タミフルと比較試験を行った結果、
    ゾフルーザの方が有害事象の発生率は有意に低かったようだ。

    インフルエンザ症状罹患期間はプラセボ80.2時間に対して
    ゾフルーザ53.7時間、26.5時間の短縮、おおよそ1日早く治るということになる。

    血中のインフルエンザウイルス力価の低下幅もタミフルより大きかった。
    インフルエンザウイルス排出時間は72時間とタミフルよりも短くなった。

    なお、透析患者の場合タミフルカプセルを1回飲むだけで
    効果が継続するため透析患者に限っては
    タミフルとゾフルーザで服用回数の違いはない。

    期待されるところとしてはノイラミニダーゼ阻害に耐性を持つ
    インフルエンザウイルスに特効が期待できるというところだ。
    数年後にはキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害剤に
    耐性を持つインフルが誕生していると予測できるのだが。
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