抗てんかん薬、フィコンパはAMPA非競合的阻害薬
- 2016/09/11
- 18:50
部分発作が発生するには電気活動の亢進による細胞レベルでの発作開始、
周辺ニューロンとの同期、脳の隣接領域への伝播という3つのプロセスがある。
発作開始時はある一群のニューロン内部で発作性脱分極性変位(PDS)がおこる。
この脱分極は200msに及び、これが発生するとニューロンは活動電位を非常に早く連続的に発生するようになる。
局所的な放電の場合、周辺抑制のため焦点に閉じ込められた放電が無症状に終わる。
周辺抑制を乗り越えるにはGABA抑制作用の低下、
ニューロン発火の増加による細胞外カリウム濃度の上昇、
NMDAチャネルの開口などが考えられている。
周辺抑制を乗り越えると同期放電が出現し症状が出現する。
この時の同期放電が十分に強いと隣接領域へ同期発火が伝播する。
この伝播が前兆として知覚される。そして、皮質領域を結び付けるU fiberや脳梁、
視床皮質投射線維を介して全般化することがある。
周辺抑制が認められる場合は発作は起こらないと考えられている。
これらの機構が破綻(はたん)することにてんかんの原因があると考えられており、
実際一部のてんかんではナトリウムチャネルの異常が指摘されている。
EPSP(興奮性シナプス後電位)とIPSP(興奮性シナプス後電位)
脳の興奮を司るグルタミン酸受容体にはAMPAとNMDA受容体がある。
AMPAはEPSPの早期発生部分を担っている
NMDAはEPSPの後ろの部分、AMPAのあとを担っている。
てんかん発作は脳内のグルタミン酸過剰放出が原因となっている。
過剰に放出されたグルタミン酸がAMPAやNMDA受容体に結合することで
paroxysmal deporarization shift PDS(発作性脱分極性変位)が発生する。
DPSはAMPA受容体活性により引き起こされ、NMDA受容体活性により持続する。
フィコンパはAMPA型グルタミン酸受容体の活性化を選択的かつ非競合的に阻害する。
非競合的なのがなぜ優れているかというと、従来のような競合的阻害剤では
非常に高濃度のグルタミン酸が存在するときはそれに負けて剥がれてしまうからだ。
非競合剤は高濃度のグルタミン酸存在下においてもくっつくところが違うので
剥がれることがなくそれでいてなおグルタミン酸によるEPSPの発生を抑制することができる点だ。
同時に使用されるデパケン(バルプロ酸)はガンマアミノ酪酸(GABA)の脳内濃度を高めることで
脳神経の興奮を抑える。
同じくカルバマゼピン(テグレトール)はNaチャネル阻害薬と言われる。
同じくラモトリギン(ラミクタール)もNa+チャネルを抑制することにより、
神経膜を安定させ、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑え、
抗けいれん作用を示すと考えられている。
イーケプラは神経伝達物質放出の調節にかかわる脳のシナプス小胞タンパク2A(SV2A)
と特異的に結合することで、抗てんかん作用を発揮。
さらに、カルシウムチャネルを阻害するなどして、脳神経の興奮をおさえる。
バルプロ酸とNaチャネル阻害薬は併用することでお互いの作用時間を2倍以上に
伸ばすことができるようだがフィコンパもそうなのだろうか。
脳のチャネル位置的にはNaチャネルはグルタミン酸の上流に当たる。
SV2Aもグルタミン酸の上流になる。
周辺ニューロンとの同期、脳の隣接領域への伝播という3つのプロセスがある。
発作開始時はある一群のニューロン内部で発作性脱分極性変位(PDS)がおこる。
この脱分極は200msに及び、これが発生するとニューロンは活動電位を非常に早く連続的に発生するようになる。
局所的な放電の場合、周辺抑制のため焦点に閉じ込められた放電が無症状に終わる。
周辺抑制を乗り越えるにはGABA抑制作用の低下、
ニューロン発火の増加による細胞外カリウム濃度の上昇、
NMDAチャネルの開口などが考えられている。
周辺抑制を乗り越えると同期放電が出現し症状が出現する。
この時の同期放電が十分に強いと隣接領域へ同期発火が伝播する。
この伝播が前兆として知覚される。そして、皮質領域を結び付けるU fiberや脳梁、
視床皮質投射線維を介して全般化することがある。
周辺抑制が認められる場合は発作は起こらないと考えられている。
これらの機構が破綻(はたん)することにてんかんの原因があると考えられており、
実際一部のてんかんではナトリウムチャネルの異常が指摘されている。
EPSP(興奮性シナプス後電位)とIPSP(興奮性シナプス後電位)
脳の興奮を司るグルタミン酸受容体にはAMPAとNMDA受容体がある。
AMPAはEPSPの早期発生部分を担っている
NMDAはEPSPの後ろの部分、AMPAのあとを担っている。
てんかん発作は脳内のグルタミン酸過剰放出が原因となっている。
過剰に放出されたグルタミン酸がAMPAやNMDA受容体に結合することで
paroxysmal deporarization shift PDS(発作性脱分極性変位)が発生する。
DPSはAMPA受容体活性により引き起こされ、NMDA受容体活性により持続する。
フィコンパはAMPA型グルタミン酸受容体の活性化を選択的かつ非競合的に阻害する。
非競合的なのがなぜ優れているかというと、従来のような競合的阻害剤では
非常に高濃度のグルタミン酸が存在するときはそれに負けて剥がれてしまうからだ。
非競合剤は高濃度のグルタミン酸存在下においてもくっつくところが違うので
剥がれることがなくそれでいてなおグルタミン酸によるEPSPの発生を抑制することができる点だ。
同時に使用されるデパケン(バルプロ酸)はガンマアミノ酪酸(GABA)の脳内濃度を高めることで
脳神経の興奮を抑える。
同じくカルバマゼピン(テグレトール)はNaチャネル阻害薬と言われる。
同じくラモトリギン(ラミクタール)もNa+チャネルを抑制することにより、
神経膜を安定させ、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑え、
抗けいれん作用を示すと考えられている。
イーケプラは神経伝達物質放出の調節にかかわる脳のシナプス小胞タンパク2A(SV2A)
と特異的に結合することで、抗てんかん作用を発揮。
さらに、カルシウムチャネルを阻害するなどして、脳神経の興奮をおさえる。
バルプロ酸とNaチャネル阻害薬は併用することでお互いの作用時間を2倍以上に
伸ばすことができるようだがフィコンパもそうなのだろうか。
脳のチャネル位置的にはNaチャネルはグルタミン酸の上流に当たる。
SV2Aもグルタミン酸の上流になる。
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